”移転開業から5年目「予約との闘い」が改善された”
—移転開業されて5年目、おめでとうございます。
高松朋矢院長(以下、高松):ありがとうございます。以前は近くの坂の中腹にあるマンションの2階に4台ある診察台で歴史を重ねてきた医院でした。母が始めたところに、父が入り、私が戻ってきて10年ほど経ったところで、移転を考えました。
あの頃は、立地も悪く、ホームページも無かった。新規の患者さまは毎月1人いるかいないかで、メンテナンスで毎日40人ほどの患者さまを診ていました。多くの方にいらしてもらっていましたが、もっと私にできることはないかと、勉強会に参加したり、経営セミナーを受講したりするなかで、3年ほどかけて土地を探し、開業40周年を機に、2019年10月からこの場所で移転開業する形となりました。
—コロナが始まる直前に移られたのですね。
高松:そうですね。移転開業して半年ほど経ったあたりからコロナの影響が出始めましたので、大変でしたけど、今は1日に70〜80人ほどご来院いただき、ありがたいことに順調です。
—そうすると、医院さまにかかってくるお電話も多いですか?
高松:予約の電話は多いですね。電話応対専用の人を置いているわけではないので、受付をするだけでなく、患者さまとお話ししている間に電話がかかってきたら対応しないといけません。予約対応を受付だけでするとなるとその受付人数をまかなうことが大変なので、それぞれの業務を”1.5人”で対応するイメージで、電話は誰かがとるような体制でやっています。歯科衛生士さんが電話を取ることも、手が空いていればゼロではありません。
”留守番電話とは違う、フォローアップできる
「Pay Light Call」を見つけられた”
—そういったなかで「Pay Light Call」を導入してくださったのですね。
高松:はい。「Pay Light Call」を導入することで、スタッフの業務がとても楽になりましたね。
それまで、お昼休みは留守番電話で対応していました。普通の留守番電話機能ですと、2パターンくらいしか録音できないことが多い印象です。「お昼休みです。診療時間内におかけなおしください。」とか、「診療時間は終了しました。」とか、その録音パターンを増やすためだけに電話機を探して、変えるのかを悩んでいました。
そんな中、1年前くらいからクレジット決済の「Pay Light Cashless」を使わせてもらっていたこともあり、「Pay Light Call」のことを知って、今年の3月から導入することにしました。
—今はどのように「Pay Light Call」を使っていますか?
高松:お昼休みにかかってきた電話を「Pay Light Call」で対応しています。
そのあとお昼休み明けにスタッフが電話フォローをして、帰りのときはこれまで通り、「診療は終わりました。」という留守電対応にしています。
使ってみて、金額がどれくらいなのか、使用感がどういう感じなのかを試しているような形です。
—実際、使われた感想はいかがですか?
高松:これからのバージョンアップに期待したいところはまだあるな、と思います。でも、現状はまだまだサービスの”序盤”だと思うので、患者さまの名前と電話番号と問い合わせ内容が残るだけでも作業効率が上がっています。これからもっと精度が上がっていけば、一日中使うことも視野に入れています。
—何か変化はありましたか?
高松:良くも悪くも、患者さまからの電話の数が減ったような気がしています。電話したらAIが出て、そのあと機械的なやりとりがあって・・・自分が銀行や宅配など他のAI電話でのやりとりを面倒だと思うときがあるように、やりとりの手間を感じている患者さまもいらっしゃるのかなと。でも、そういう患者さまは診療時間に合わせて電話をくれるようになりました。
これまでの留守番電話では、「昼休みです。診療中にお電話ください。」のメッセージが流れたあとはただ電話が切れるだけでしたが、「Pay Light Call」では患者さまのお名前と電話番号と問い合わせ内容が残るので、こちらからフォローアップすることができるようになって、これまでと対応が大きく変わりました。
留守電の機能も使っていないときはお昼休み返上で誰かが対応していたんですね。実際のところ、予約との闘いみたいな形です。そこが変わったことで、スタッフは本当に楽になったと思います。
”チャレンジし続けることで、
地域の最先端にいる存在でいたい”
—色々なご意見をお持ちの医院さまがいらっしゃると思うのですが、高松歯科さまとしては、新しいサービスを導入することに積極的なんですね。
高松:「経営者は、行動を起こすべきだ」とよく聞きます。人生は短いので、できることはチャレンジして、第一人者になるような、地域の最先端にいるような存在でいたいと思っています。やってみないとわからないですし、失敗しないとわからないこともあります。失敗もいっぱいしてきました。だからこそ、スタッフにもチームを組んで、みんなでいろいろチャレンジしてみてって伝えています。
—スタッフのチャレンジとは?
高松:患者さんから見えるところに工夫を施すチームや、業務改善を担当するチーム、イベントを企画するチームなどで定期的に話してもらっています。今は(取材は診療報酬改定前の5月末)、保険点数の改定に向けて、口腔機能や小児に向けてのチームも作りました。僕は「ここまでやっておいてね」って伝えてたまにアドバイスするくらいで。みんな100点を目指して取り組もうとしますが、「とりあえずやってみることが目標だから!」と常に声掛けしています。
(背景にはスタッフチームが考えた豊富な物販コーナーが広がっています。)
ただの歯医者ではつまらないので、やるからには違う方向で、楽しみたいと思っています。いろいろと妄想しているときが一番楽しいでしょう。(笑)
—想像が膨らみますね!
高松:今、歯科医院の隣にある一軒家の方に「売るときは声をかけてほしい」と話しています。歯科医院を大きくしたり、人数を増やしたりしても楽しいけれど、医科のなかでも耳鼻科を併設して一緒に受診できるような、地域の患者さまたちに何か還元していきたいという夢があります。子供だと鼻づまりで口呼吸になる。そのときに耳鼻科の受診も勧められるといいですよね。スタッフからは「花粉症の薬をすぐに処方できるようになれば嬉しい」なんて声も聞こえてきています。(笑)
妄想はすればするほど実現できると思っています。妄想を現実にしてきているし、新たなチャレンジもしたいと思っています。いろいろなアイデアを掛け合わせて、オリジナルを築いていきたいですね。
—「Pay Light Call」でもぜひ妄想していただきたいです!どんな機能を今後期待しますか?
高松:無理なことは無理ってわかっているつもりですが、他社のシステムとの連動をしてほしいです。でも、連動したら今よりももっと高い精度が必要になりますよね。滑舌の悪い人がいたり、訛りが強い人がいたり・・・聞き取りの精度がもっと上がることを期待しています!
”歯科業界においてもDX化をすすめていきたい”
—7月以降にAIの精度が飛躍的に上がる予定です。歯科医院さまにとっても、患者さまにとっても、よりご利用していただきやすくするために、一目で分かるPOPなどの掲示物もご用意する予定です。
高松:それはいいですね!今では、スーパーマーケットでもレジでの精算がセルフ化していますし、それが当たり前になっていますよね。歯科業界だけ遅れを取ってしまっている気がするのです。積極的にDX化を進めていかなければいけないと思っています。
それと、今一番気になっているのは、患者さまにとっての待ち時間が多いこと。お会計が来ないときの待ち時間は僕も好きではありません。自動で精算をしたい人とそうじゃない人と分けてできたらいいですよね。システムや治療法など、今後もどんどん進化させていきたいと思っています。
—高松歯科医院のみなさんの高い志とともに歩んでいけるよう、我々も医院さまや患者さまにとって使いやすいサービス展開をしていきたいと思います。本日は貴重なお話をありがとうございました。
※掲載内容は取材当時のものです。